父と母の喧嘩の原因

父はとにかく外面が良く、目立ちたがりで、他人から評価されるのが最大の喜びというタイプの人間で、妻である母はいつも「私にだけ優しくない」と嘆いていた。

この嘆きというものも、私が大人になってから言うようになり、幼少期に「たまに喧嘩もするけれどうちの両親はそこそこ仲が良い」と思い込んでいた私は結構ショックを受けたものだ。
 

【ここで父のドン引きエピソードを紹介】

1,風邪を引いた母に「稼いでもいない癖に風邪引いたってか?」と罵倒

2,母が10年以上に渡り、「夫婦なんだから、たまには2人でドライブしたり温泉に行ったりしたい」と言っているのにほとんど叶わず。終いに「お前と2人で行ったって何が面白いのよ?」と吐き捨てる

…これは他人からの評価が全ての父らしいエピソード。妻は他人じゃないから褒められても喜ばれても何も面白くないようです。

3,町内会の集まりの帰り「いや~〇〇さんの作った△△が旨かった!ほんと旨かったなぁ~!!!」とハイテンションで謎の報告。
母の料理は1度たりとも褒めた例しがありません。
そんなに楽しくて美味しかったなら帰ってくんな。

4,祖母(母方の)を実家に泊まらせた際、祖母が「よろしくお願いします」と頭を下げているのに無視。終始苦虫をかみつぶしたような顔をして、いつもなら寝ないような時間に即刻フテ寝
…祖母は他人じゃないから気を遣いたくないんだよね!そして父は子ども好きだが老人は嫌い。

5,祖母が老人ホームに入るという話が出た時、ソーシャルワーカーに相談しているにも係わらず、勝手にインターネットで老人ホームを探して親戚の前で披露(凄いねと褒められたい)
そんなことしなくて良いから祖母が泊まりに来た時愛想良くしろや。

6,父と温泉やドライブに行くことを諦め、友達と行くようになった母だが、行くと超絶不機嫌。
普段しない庭の手入れなどを始め「手伝わずにお前だけ遊びに行ってる感」を出す。
ちなみに父は母を置いてゴルフにも行くし飲みにも行く。



まだまだあるけど特に酷いのはこれくらい。
何故結婚したのでしょう?
一番近くに居る人(母)を大事にしないで、何が楽しいんでしょう?
私は父の気持ちが全然わからない。

幼少期好きだったはずの父…
私は何を見ていたんだろう。

正直、知らなければ幸せでいられた。
大人になっても両親の不仲というのは辛い物です。

何も知らずに「尊敬できる父」のままで生活できる兄達が羨ましい。

「母が可哀想」
何度思ったかわかりません。
そしてその呪縛に、最近は足をすくわれそうです。

口を開けば父の愚痴ばかりの母。
でも私がそれを聞くことによって母のストレスが発散されるなら、いくらでもサンドバッグになろうと決めた私。

だけど私は、それを何処に向けて発散したら良いのだろう?

母に幸せになってもらいたい。
だから離婚するなら協力すると言っても、母は「あんた達に迷惑かけるから出来ない」という。

結局、お金の面などで苦労するのは目に見えているし、母には勇気が無いのだ。

私が何を言っても変わらない。
父に母のことを手紙で伝えた事もあるが、何の反応も無かった。

結局、人は変わらないのだ。

身勝手な父は死ぬまで我が儘を貫くだろうし
弱気な母はそれを我慢しながらも打開策は見つけようともしない。

それが両親の「夫婦の形」なのだろう。

どうせ変わる気が無いのなら、もう愚痴を聞きたくない。これ以上父を嫌いになりたくない。

去年父が倒れたとき、回復後に母の発見が遅かったら命の危険もあったと聞いて、「そのまま死んでた方が丸く収まったんじゃないか…」などと恐ろしい考えが浮かんだ事が、とても悲しい。

ちなみに父は私に対しては普通の父であり、母がここまで私に愚痴っているとは知らない様子。


だから余計に辛いのだ。
私にも酷い父なら、憎み切れたのに。

嫌いになりきれないのに、愚痴は積もり積もっていく。

だけれど母に愚痴を辞めてと言えない。
母を裏切りたくない。
いつも味方だよと寄り添いたい。

父から酷い扱いを受け、さらに娘から拒否されたら、母は壊れてしまう。


そして悩みはいつも堂々巡りで私の中に渦巻いている。